2016年6月26日日曜日

ギリシャ先住民族とトルコ神話

<ペラスゴイ人>
>Pelasgoi

ギリシアの古代先住民族。初めエーゲ海周辺に住んでいたらしいが,青銅器時代のギリシア語諸族の侵入によって土地を追われ,トラキア,アルゴス,クレタ,カルキディケなどに散在したらしい。ホメロスにはトロイの同盟者として現れる。
https://kotobank.jp/word/%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%B4%E3%82%A4%E4%BA%BA-130202

「お前と女の末との間に恨みを置く。お前は女の子孫のかかとをくだき、女の子孫はお前の頭を打ち砕く。」

このペラスゴイ人の創生神話に登場するのがエウリュノメーという女神とその夫となる蛇、オピオーンです。

<オピーオーン(=Ofivwn)>

> ペラスゴイ人の創造神話における創造女神エウリュノメーのヘビの姿をした夫。グノーシス派の性のシンボルでは、彼は「世界卵」と結婚した「世界ヘビ」であった。古代プリュギアの伝承に従えば、人類の「父」とされ、原初の楽園の「生命の木」に住む聖なるヘビであった。彼はオピオゲネイス(「ヘビから生まれた人々」)と呼ばれる種族の父となった[1]。


>クロノスとレアーの時代以前に、エウリュノメーと世界を支配していたが、クロノスに支配権を奪われて、二人はタルタロスに投入された。

> オピーオーンまたの名ボレアースは、ヘブライやエジプト系の神話では、蛇身の造物主ということになっている — 現に地中海周辺から出土する古代の絵画彫刻には、かたわらにかならず蛇をしたがえている女神の姿がみられる。

>土から生れたベラスゴイ人というのは、自分ではオピーオーンの牙からおどりでたと主張していたようだが、おそらくはもと「彩色土器」を用いていた新石器時代の種族であったろう。

>彼らがパレスティナを出てギリシア本土に達したのは前三五〇〇年ごろであった。それから七〇〇年後に、初期のへラス族が、キュクラデス群島をへて小アジアからギリシアへと移動してきてみると、ベラスゴイ人たちがペロポネーソス半島を占領しているのを発見した。しかし、「ベラスゴイ人」という呼称は、いつのまにかヘレーネスが住みつく以前にギリシア地方にいたすべての先住民族をごく大まかに指すことになった。
>そこでエウリービデースは(ストラボーン・第五書・二・四が引用しているところによれば)、ダナオスと彼の五十人の娘たちがアルゴスの地に移り住んだのにちなんで、このベラスゴイ人たちがダナオス人と名を改めたと述べている。(ヘ一口ドトス・第六書・一三七にみる)
>彼らの放縦な行為へのかずかずの非難は、たぶんプレ・ヘレーネスの群婚の慣習を指してのことかもしれない。ストラボーンはまた、おなじ文章のなかで、アテーナイの近くに住んでいた種族の通称がベラルゴイ(「こうのとり」)だったと語っているが、おそらくこの鳥が彼らの信仰するトーテムだったのであろう。(グレイヴズ、p.46-47)


<エウリュノメーの神話>
「ギリシャ神話・伝説ノート」より。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/antiGM/antiGM.html

>エウリュノメーとオピーオーンは、オリュムポス山の上に彼らの家庭をつくったが、そこで、オピーオーンが宇宙をつくったのは自分であると言い張ったために、女神を怒らせてしまった。彼女はいきなりオピーオーンの頭を踏みつけて傷つけ、足蹴にして彼の牙を抜きとり、地下のまっくらな洞窟の中へオピーオーンを追いやってしまった。


>1 この古代の宗教体系のなかには、まだ男の神々もなければ、祭司たちもなく、あるのは宇宙全体を統べるただ一柱の女神と、これにつかえる巫女たちだけであった。つまり、支配的な性は女性で、男は女のまえにおそれおののいている生贄であった。父権はみとめられず、受胎はもっばら風の働きだとか豆を食べたせいだとか、たまたま虫を呑みくだしたせいだとかいわれた。相続は母系制で、蛇は死者の化身だとみなされていた。

>エウリュノメー(「遠くさまようもの」)とは、肉眼にみられる月の女神の称号だが、彼女のシュメール系の名称イアフ(「天翔けるハト」)は、のちにイェホヴアとなって造物主を指すことになる。

>マルドゥクがあたらしい世界の秩序をつくりだしたあのバビロニアの春の祭典で、彼もまたこのハトに姿をかえて象徴的にその身を二つに切り裂いたものであった。



>マルドゥクがあたらしい世界の秩序をつくりだしたあのバビロニアの春の祭典

ティアマトとキング―を退治してティアマトの体を二つに咲いて天と地を創ったという神話ですかね。

>バビロニアにおける創造神話は、『エヌマ・エリシュ』(Enuma Elish)としても知られる『創世記』において語られる。
メソポタミアの『創世記』は、紀元前2千年紀にまでさかのぼる。 詩では、神マルドゥク(または詩のアッシリア版のアッシュール)は、海の女神ティアマトによって計画された攻撃から神々を守るために作り出された。

〉英雄マルドゥクは、自分が彼らの中の最高の指導者に任命され、ティアマトの脅威が過ぎ去った後も引き続きそうであるならば、神々を救うと申し出た。 神々はマルドゥクのその任期に同意した。
〉マルドゥクはティアマトに戦いを挑み、彼女を破壊した。 彼はそれから、大地と天を作るために彼女の死体を2つに裂いた。そして、暦を作り出し、惑星、星、月、太陽の運行と天気を管理した。

〉神々はマルドゥクに忠誠を誓った。そしてマルドゥクは、神の領域に地上で対応する場所としてバビロンを建設した。

〉マルドゥクはさらに、ティアマトの夫キングーを破壊し、神々のために働ける存在としての人間を作り出すために、彼の血を使った。
「創世神話ウィキペディアより」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B5%E9%80%A0%E7%A5%9E%E8%A9%B1



「大いなるバビロンは倒れる」というのは新しい英雄神によって新しい世界秩序が立てられる、という意味ですね。



























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